本記事では
という疑問にお答えします。
簿記とファイナンシャルプランナーはどちらも人気の資格。
目的に合わせて取得することをおすすめします。
結論からいうと、
- 一般企業で経理関係の職に就きたい方
- 就職や転職で保有資格をアピールしたい方
は日商簿記
- 銀行や保険、不動産など金融系の職に就きたい方
- 投資や資産運用に関する知識を身につけたい方
はファイナンシャルプランナー
がおすすめです。
もちろん、簿記とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスはなお良し。
会社の決算書が読めて、なおかつ、お金に関するの知識があることはある意味最強。
簿記とファイナンシャルプランナーの違いを含めて、資格取得するならどっちがいいかを解説します。
簿記とファイナンシャルプランナーの違いは?
簿記とファイナンシャルプランナーの違いをそれぞれの特徴を踏まえて解説します。
日商簿記の特徴
日商簿記は資格の中でも超メジャーな資格。
意外に知られていないのですが、日商簿記は公的資格です。
公的資格とは「各省庁」が認定した資格。
日商簿記は日本商工会議所(経済産業省管轄)が実施・認定しています。
簿記は1級・2級・3級とあります。
おそらく最初に受検するであろう簿記3級では商業簿記のみで、難易度はファイナンシャルプランナー3級とほぼ同等です。
簿記3級の合格率は平均40~50%です。
▼直近の日商簿記3級の試験結果
開催回 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
161(2022.6.12) | 36,654名 | 16,770名 | 45.8% |
160(2022.2.27) | 44,218名 | 22,512名 | 50.9% |
159(2021.11.21) | 49,095名 | 13,296名 | 27.1% |
- 企業の経理・会計担当者
- 利益率を重視する営業担当者
- コスト管理を求められる管理者
- 取引先企業の経営状態を把握したい人
- 公認会計士や税理士等の国家資格をめざす人
に役立つ資格です。
ファイナンシャルプランナーの特徴
ファイナンシャルプランナーも日商簿記に劣らず人気の資格です。
ファイナンシャルプランナー(FP技能士)は厚生労働大臣認定の国家資格。
ファイナンシャルプランナーも1級・2級・3級とあります。
ファイナンシャルプランナーではライフプランニングやタックスプランニングなどお金に関する知識が問われます。
社会保険や年金、生命保険など普段の生活で身近な事柄が多いので、とっかかりやすい試験です。
前述のとおりファイナンシャルプランナー3級と日商簿記3級の難易度はほぼ同じです。
ファイナンシャルプランナー3級の合格率は80~90%。
▼直近のファイナンシャルプランナー3級の試験結果
開催回 | 学科・実技 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年5月 | 学科試験 | 39,231 | 32,707 | 83.37% |
実技試験 (資産設計提案業務) |
38,810 | 35,058 | 90.33% | |
2022年1月 | 学科試験 | 39,495 | 34,364 | 87.01% |
実技試験 (資産設計提案業務) |
40,324 | 36,595 | 90.75% | |
2021年9月 | 学科試験 | 36,368 | 30,801 | 84.69% |
実技試験 (資産設計提案業務) |
37,414 | 30,119 | 80.50% |
簿記と比べると合格率は高めです。
ファイナンシャルプランナーは学科試験と実技試験の両方合格しないといけません。
株式投資や資産運用の知識を深めたい人
金融業界の職に就きたい人
生活に関するお金の知識を増やしたい人
にファイナンシャルプランナーはおすすめです。
簿記とファイナンシャルプランナー資格取得するならどっちがおすすめ?
簿記とファイナンシャルプランナー、資格を取るならとっちがおすすめ?
簿記もファイナンシャルプランナーもメリットのあるお金に関する資格。
どちらの資格を取得したほうがいいかは目的によります。
簿記は日々の企業のお金の出入りや取引を記録(帳簿記入)すること。
そして、年度末には日々の記録をもとに決算書などを作成します。
主に法人(企業)の事業活動における資金の流れを記録します。
なので、会社の経営成績や財政状況を把握する経理・会計のプロを目指せます。
業種を問わず一般企業で経理関係の職に就きたい場合や経営状況を把握する立場にある場合は簿記を取得するのが良いでしょう。
就職や転職をする場合の資格アピールの際も簿記が有利に働くでしょう。
一方で、金融業界の職に就きたい場合はファイナンシャルプランナーがおすすめです。
個人からのお金に関する相談業務に携わりたい場合もファイナンシャルプランナーがおすすめです。
簿記・ファイナンシャルプランナーどちらから取っても問題ありません。
簿記・ファイナンシャルプランナーともに資格をアピール材料として使う場合は2級以上取っておきましょう。
3級だと場合によっては参考程度にしかならないケースもあります。
簿記とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスはメリットある?
簿記とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスはメリットあるの?
簿記は法人(企業)のお金に関する知識。
ファイナンシャルプランナーは個人のお金に関する知識。
当然、法人も個人もどちらも知識を兼ね備えたダブルライセンスはお金に関する知識の幅がより一層広がるでしょう。
しかし、これから簿記とファイナンシャルプランナーの資格を取ろうとする場合、同時受検はおすすめしません。
器用な人は同時受検・同時合格が可能かもしれませんが、一般的には順番に資格を取得することを推奨します。
なぜなら、「法人」と「個人」で似て非なる部分が多いから。
初めて簿記とファイナンシャルプランナーを勉強する場合、頭の中がゴチャゴチャになると思います。
確実に一つずつがおすすめです。
まとめ
簿記とファイナンシャルプランナーのそれぞれの特徴についてまとめました。
簿記とファイナンシャルプランナーの資格はどちらも人気の資格。
会社の経理知識を身につけ、会社の経営状況を的確に判断していきたいのか。
銀行・保険・不動産の分野で個人に対して運用に関する相談に乗りたいのか。
どちらを取得するかは自分が将来どうなりたいかによって決めましょう。
もちろん、簿記とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスはメリットありです。
ダブルライセンスを狙う場合は、できれば同時受検はせず、ひとつひとつ確実に資格を取っていきましょう。
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